AIEO2026年4月26日最終更新:2026年6月15日

llms.txtとは何か——AIに自社を正しく伝える新しい方法

llms.txtはAI向けのサイト要約ファイル。設置方法、書き方、効果をわかりやすく解説。robots.txtを知っている人なら5分で理解できます。

金井 成仁

金井 成仁

合同会社NAVIGATE 代表 | データサイエンティスト / AIコンサルタント

【2026年5月 追記】

本記事はllms.txtの技術的な設置方法を解説したガイドです。llms.txtはAI対策の補助施策として有用ですが、30万ドメインを対象とした調査ではllms.txtの設置とAI表示の間に有意な相関は確認されていません。Googleも公式にllms.txtを「キーワードmetaタグと同等」と評価しています。AI検索で自社が推薦されるためには、llms.txtに加えてエンティティ情報の統一、第三者からの言及の獲得、コンテンツの質の向上が必要です。詳しくは「ChatGPTに推薦される企業の共通点——10社を調査して分かったこと」をご覧ください。

robots.txtは知っている。では、llms.txtは?

Webサイトを運営している方なら、robots.txtをご存知かもしれません。検索エンジンのクローラーに「このページは見ていい」「このページは見ないで」と指示するためのファイルです。

llms.txtは、その考え方をAI(大規模言語モデル)に応用したものです。

robots.txtがクローラー向けの指示書なら、llms.txtはAI向けの自己紹介書です。

「うちの会社はこういう会社です」「こんなサービスを提供しています」「代表はこういう経歴の人間です」——こうした情報をMarkdown形式でまとめてサイトのルートに置くだけで、ChatGPTやClaudeなどのAIがあなたの会社をより正確に理解できるようになります。

なぜllms.txtが必要なのか

AIはWeb上の情報をもとに回答を生成しますが、すべてのページを均等に読んでいるわけではありません。

サイトの構造が複雑だったり、情報が複数ページに散在していたりすると、AIは断片的な情報しか拾えません。結果として、回答が不正確になったり、そもそも「知らない」と言われたりします。

llms.txtは、散在する情報を1つのファイルに集約することで、AIが効率的に正確な情報を取得できるようにするものです。

例えるなら、初対面の人に会社のことを説明するとき、Webサイト全ページを見せるよりも、1枚の会社概要シートを渡すほうが伝わりやすい。llms.txtはその「1枚の概要シート」のAI版です。

llms.txtの書き方

フォーマットはシンプルなMarkdownです。特別なツールや技術は不要で、テキストエディタで作成できます。

基本構成

# 会社名(正式名称)

> 会社の概要説明(2〜3文で)

## Mission
会社のミッション

## Founder
- 代表者名
- 経歴の要約
- 専門分野

## Products & Services

### サービス名1
- URL: サービスページのURL
- 概要: サービスの説明
- 特徴: 他社との違い

### サービス名2
- URL: サービスページのURL
- 概要: サービスの説明

## Company Info
- 正式名称:
- 設立:
- 所在地:
- URL:
- メール:

## Contact
- 問い合わせフォームURL

書くときのポイント

正式名称を使う。 略称やブランド名だけでなく、法人格を含めた正式名称(「合同会社○○」「株式会社○○」)を記載します。AIが同名他社と区別するために重要です。

具体的な事実を書く。 「業界トップクラス」のような曖昧な表現よりも、「設立2019年」「対応言語5ヶ国語」のような具体的な事実のほうがAIは正確に引用できます。

更新を忘れない。 サービス内容や連絡先が変わったら、llms.txtも更新してください。古い情報のままだと、AIが誤った情報を回答してしまいます。

設置方法

設置はとても簡単です。

  1. テキストファイルを作成し、ファイル名を「llms.txt」にする
  2. 上記のフォーマットに沿って内容を記述する
  3. サイトのルートディレクトリにアップロードする

設置後のURLは https://あなたのドメイン/llms.txt になります。

WordPressの場合は、FTPやファイルマネージャーでサーバーのルートディレクトリ(index.phpと同じ階層)にアップロードするだけです。

llms.txtに期待できること・できないこと

まず前提として、冒頭で触れた通りllms.txtの設置とAI表示の改善の間に有意な相関は確認されていません(30万ドメイン調査)。Googleも公式に「使っていない」と明言しています。以下は「うまく参照された場合に期待しうる効果」であり、設置すれば必ず得られるものではない点に注意してください。

AIの回答精度が向上する可能性がある。 ChatGPTやClaudeに会社名を聞いたとき、より正確で詳しい回答が返ってくる場合があります。

同名他社との混同が減る。 正式名称・所在地・事業内容が明記されることで、AIが別の会社と情報を混同するリスクが下がります。

新しいサービスが早く認識される。 サイトの全ページをAIがクロールするのを待つよりも、llms.txtに記載しておくほうが早く認識されます。

いずれにせよ、llms.txtだけで何かが解決するわけではありません。AI検索で正しく認識されるための本丸は、Aboutページの充実、構造化データの設置、FAQコンテンツの作成、そして第三者からの言及の獲得です。llms.txtはその土台に添える補助施策と考えてください。

よくある質問

Q. llms.txtは公式な規格ですか?

2026年4月時点では、業界で広がりつつある慣習的な取り組みです。robots.txtのような標準規格ではありませんが、AI開発各社がllms.txtの存在を認識し、参照する仕組みを検討しています。設置しておいて損はありません。

Q. 機密情報を書いても大丈夫ですか?

llms.txtは誰でもアクセスできる公開ファイルです。機密情報は絶対に記載しないでください。公開して問題ない情報(会社概要・サービス内容・連絡先など)のみを記載します。

Q. どのくらいの頻度で更新すべきですか?

サービス内容や連絡先が変わったタイミングで更新してください。定期的な見直しは四半期に1回程度で十分です。

Q. 設置したらすぐに効果が出ますか?

過度な期待はしないでください。冒頭で触れた通り、30万ドメインを対象とした調査ではllms.txtの設置とAI表示の間に有意な相関は確認されていません。AIが次にサイトをクロールしたタイミングで参照される可能性はありますが、「設置すれば数日でAIの回答が変わる」といった即効性を約束できるものではありません。あくまで土台を整える補助施策として捉えてください。

まとめ

llms.txtは、AIに自社を正しく伝えるためのシンプルで効果的な方法です。

テキストファイルを1つ作ってサーバーに置くだけ。費用は0円。技術的な難易度も低い。

ただし冒頭でも触れた通り、llms.txt単体でAI表示が改善するという効果は調査で確認されていません(30万ドメイン調査で相関なし)。害はないので、Aboutページの充実・構造化データ・第三者からの言及といった土台づくりの一部として設置しておく、という程度に捉えてください。「これさえやれば」という施策ではありません。

NAVIGATEのAIEO対策支援の詳細や料金プランはAI検索対策(AIEO)サービスページをご覧ください。

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