AIEO2026年5月20日最終更新:2026年6月15日

ChatGPTに「おすすめ」と推薦される企業の共通点——10社を調査して分かったこと

ChatGPTに「おすすめの○○会社」と聞くと、特定の企業が繰り返し推薦される。その共通点は何か?AIEO/LLMO関連10社を調査し、推薦される条件を分析しました。

金井 成仁

金井 成仁

合同会社NAVIGATE 代表 | データサイエンティスト / AIコンサルタント

はじめに:AIが「おすすめ」する会社は、どう選ばれているのか

ChatGPTに「おすすめのAIEO対策会社は?」と聞くと、いくつかの企業名が返ってきます。

ここで疑問が生まれます。なぜその会社が選ばれるのか? SEOで上位だから?広告を出しているから?それとも、何か別の基準があるのか?

当社(合同会社NAVIGATE)は、AIEO/LLMO(AI検索最適化)を専門に手がけている会社です。自社のサービスを設計するにあたり、「AIに推薦される条件とは何か」を知る必要がありました。

そこで、ChatGPTが実際に推薦した10社を対象に、なぜ推薦されたのかを調査しました。この記事では、その調査結果と、そこから見えてきた「AIに選ばれる企業の共通点」をお伝えします。


調査方法

ChatGPTに以下のようなプロンプトを投げ、返ってきた企業をリストアップしました。

  • 「中小企業向けのAIEO支援会社を教えて」
  • 「LLMO対策ができるおすすめの会社は?」
  • 「ChatGPTで自社が表示されるようにしたい。どこに頼むべき?」

推薦された企業について、以下の観点で調査しました。

  • Google検索での順位(「AIEO 会社」等のキーワード)
  • 外部メディアでの言及数
  • レビューサイトでの評価有無
  • プレスリリースの配信実績
  • 独自調査・データの公開有無
  • まとめ記事・比較記事への掲載数
  • エンティティ情報の一貫性(サイト・LinkedIn・Crunchbase等)

調査結果:見えてきた5つの共通点

共通点1:第三者メディアでの言及が多い

推薦される企業に最も共通していたのは、自社サイト以外での言及が多いことでした。

業界メディアへの寄稿、比較記事への掲載、他社ブログでの紹介など、第三者が「この会社は○○の領域で強い」と言及しているケースが目立ちました。

Ahrefsが約75,000ブランドを分析した調査では、AIでの可視性と最も強く相関していたのは第三者メディアでのブランド言及(相関係数0.66〜0.74)でした。被リンク数やサイトのページ数よりも、"他者からどれだけ言及されているか"が効く——AIは自社発信よりも、他者からの評価を重視する傾向があるようです。

共通点2:Google検索で上位に入っている

AIに推薦された企業のほぼすべてが、関連キーワードのGoogle検索で上位20位以内に入っていました。

これは偶然ではありません。AIが回答で引用するページは、検索でも上位に来る権威あるページに偏る傾向があります。つまり、SEOはAI推薦の前提条件です。SEOだけでは不十分ですが、SEOなしでは土俵にも上がれません。

共通点3:独自のデータや調査結果を公開している

推薦された企業の多くが、自社の独自調査レポートやデータを公開していました。

「○○業界の△△に関する調査レポート」「□□の比較分析(N=100)」のような、具体的な数値を含むコンテンツです。プリンストン大学などの研究(GEO, KDD 2024)では、本文に統計データを加えると生成AIでの可視性が最大41%向上したと報告されています。

AIは「信頼できる情報源」を探しています。独自データの公開は、AIに「この企業は信頼に足る」と認識させる強力なシグナルになります。

共通点4:エンティティ情報が一貫している

推薦される企業は、サイト・LinkedIn・Crunchbase・Google Business Profile等で、ブランド情報が統一されていました

会社名、事業内容、代表者名、所在地、サービス内容——これらの情報がプラットフォーム間で矛盾なく一致している企業ほど、AIは「信頼できるエンティティ」として認識しやすくなります。

逆に、サイトには「AI支援会社」と書いてあるのにLinkedInでは「Web制作会社」と書いてある、というような不一致があると、AIの認識が曖昧になります。

共通点5:「まとめ記事」に名前が載っている

意外に効いていたのが、「おすすめ○選」「○○会社ランキング」といったまとめ記事への掲載でした。

これらの記事はGoogle検索で上位に入りやすく、AIがカテゴリ検索(「おすすめの○○は?」)に回答する際の参照ソースになっています。推薦された企業の多くが、複数のまとめ記事に名前が載っていました。


逆に、推薦されにくい企業の特徴

調査の過程で、AIに推薦されにくい企業のパターンも見えてきました。

自社サイトの情報だけで完結している。 ブログは充実しているが、外部からの言及がほぼゼロ。AIは自社発信だけでは「信頼できるかどうか」を判断しにくいようです。

技術施策だけに頼っている。 llms.txtや構造化データを設置していても、それだけでは推薦リストには入りません。30万ドメインの調査では、llms.txtの設置とAI表示の間に有意な相関は見られなかったと報告されています。

カテゴリ内でのポジションが曖昧。 「何でもやります」型の企業より、「○○の専門」と明確なポジションを持つ企業の方が推薦されやすい傾向がありました。


NAVIGATEの事例:自社で実証したこと

当社NAVIGATEは、この調査結果を自社に適用しました。

具体的には、JSON-LDによる構造化データの実装、AI向けコンテンツの設計、エンティティ情報の統一管理、AIEO関連ブログの継続発信を行いました。

その結果、2026年5月に「ChatGPTで表示されたい場合、どの会社に頼むべきか」と聞いた際、NAVIGATEが推薦に出ました。推薦理由として挙げられたのは、「エンティティ設計」「AI認知設計」「ブランドサイテーションの思想」を持っている点でした。

ただし、ここは正直にお伝えします。AIの回答は毎回ゆれます。 同じ質問でも毎回同じ会社・同じ順序が返るわけではなく、私たちが毎週・複数回計測している「おすすめ」カテゴリでの出現率は、現時点ではまだ0%です。一度推薦に出ることと、カテゴリで継続して選ばれ続けることは別物です。

注目すべきは、この時点でPR TIMESでのプレスリリース配信やレビューサイトへの登録はまだ実施していなかったこと。技術基盤とコンテンツ(共通点3・4)だけでも、一時的に推薦へ出るところまでは来ます。ただしカテゴリで安定して選ばれ続けるには、最強レバーである第三者言及(共通点1)を積む必要がある——これが、自社を毎週測り続けて分かったことです。


まとめ:AIに推薦されるための5つの条件

  1. 第三者からの言及を増やす — 自社発信だけでは不十分。外部メディア、比較記事、レビューサイトでの存在感が重要
  2. Google検索で上位に入る — AIが引用するページは検索上位に偏る。SEOは前提条件
  3. 独自データを公開する — 具体的な数値・統計を含むコンテンツはAI引用率が向上
  4. エンティティ情報を統一する — すべてのプラットフォームでブランド情報を一致させる
  5. カテゴリ内のポジションを明確にする — 「○○の専門家」としてAIに認識させる

これらは一朝一夕では完成しません。しかし、正しい方向に施策を積み上げていけば、着実にAIの推薦確率は上がります。


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